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元銀行員が教える!積立預金の利用法と注意点【確実に貯金できます】

2022-02-06

貯金が全くできていない…。先取り貯金するには積立預金が良いって聞いたけど、具体的にどうやってやればいいの?

こんな疑問にお答えします。

 

本記事の内容

・積立預金とは

・積立預金口座の開設方法と注意点

 

この記事を書いている私は、高校卒業後、地元の銀行に就職し、4年半ほど働いていました。

 

本記事では、当時得た知識と失敗談、それから現在までの経験をもとに、確実に貯金ができる積立預金の利用法と注意点をご紹介します。

 

この記事の内容を実践すれば、今まで貯金ができなかった人でも、確実に貯金ができるようになるはずです。

それでは、さっそくご紹介します!

 

注意

ここで紹介する積立預金等の商品情報は、あくまで一般的な内容です。

細かい情報は各金融機関によって違いますので、口座を開設する際は窓口でしっかり確認するようにしてください。

 

積立預金とは

積立預金とは、毎月決まった日に一定額を積み立てて、計画的に目標額を貯金するための銀行口座です。

 

たとえば、「旅行費用」「車検費用」「結婚費用」「とりあえず100万!」など、自分の目標に向けた先取り貯金をすることができます。

 

普通預金口座のように、キャッシュカードでいつでも引き出したりすることはできないので、「ついつい使ってしまった…」などということはありません。

 

また、毎月の積み立て金は、普通預金口座からの自動引き落しが一般的です。

 

毎月決まった日が来たら、決まった金額が自動的に引き落とされ、そのお金を自動的に積立預金口座へ貯金していってくれます。

 

つまり、一度口座を開設すれば、その後は特になにもしなくても勝手にお金が貯まっていくので、先取り貯金をするには最も効率的で確実な貯金方法と言えます。

 

積立預金口座の開設方法

ここでは、一般的な積立預金口座の開設方法についてご説明します。

 

各金融機関によって、開設方法などが微妙に違うので、ここでざっと確認しておいてから、開設予定の金融機関に直接問い合わせて、改めて確認するようにしてください。

 

おおまかには、以下の3ステップです。

ステップ1:通帳・印鑑・本人確認書類を用意

ステップ2:給料が振り込まれる銀行の窓口へ行く

ステップ3:掛け金、積立年数、振替日を決める

 

それぞれ解説します。

 

ステップ1:「通帳」「印鑑」「本人確認書類」を用意

積立預金口座を作るには、通帳印鑑本人確認書類が必要です。

 

「通帳」普通預金通帳のことですが、これは、積立預金の掛け金を普通預金に預けているお金から引き落とすために必要になります。

 

後述しますが、積立預金口座は、「現在、給料が振り込まれている銀行で作る」のがオススメです。

 

なので、現在、給料が振り込まれている普通預金通帳を用意しましょう。

 

 

「印鑑」については、上記の普通預金通帳を作ったときに使った印鑑が必要になります。

 

印鑑が違うと積立預金の口座を作れないので、間違えないようにしましょう。

 

もし、どの印鑑を使ったか分からない場合は、銀行にもよりますが、持っている印鑑をすべて持っていけば、どの印鑑が正しいかを調べてくれたりします。

 

 

「本人確認書類」は、運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどの、顔写真入りの身分証明書が必要です。

 

保険証などの顔写真が入っていない身分証明書では作れない可能性がありますので、忘れずに用意しましょう。

 

もし、運転免許証もマイナンバーカードも持っていなければ、どうすれば作れるかを開設予定の銀行に一度問い合わせてみてください。

 

ステップ2:給料が振り込まれる銀行の窓口へ行く

先ほど少し触れましたが、積立預金口座は、現在、給料が振り込まれている銀行で作ってください。

 

なぜなら、先取り貯金というのは、収入から貯金分を差し引いた残りのお金で生活をやりくりする、という貯蓄方法だからです。

 

給料が振り込まれてからすぐに貯蓄分を自動引き落しされれば、残ったお金でやりくりせざるを得なくなりますよね。

 

なので、給料が入ったらすぐに貯蓄分が引き落とされるように、給料が振り込まれている銀行と同じところで積立預金口座を作る方が確実です。

 

資金を移動させる手間も省けるので、効率的でもありますよ。

 

 

”ステップ1”の通帳・印鑑・本人確認書類を持って、給料が振り込まれている銀行の窓口へ行って、積立預金口座を作ってもらいましょう。

 

 

ステップ3:「積立金額」「積立年数」「振替日」を決める

「積立金額」は、自分が無理のない範囲で毎月貯金できる金額を設定しましょう。

 

といっても、銀行によっては掛け金の最低金額が決められていたり、100円単位で決められるところもあれば1000円単位じゃないといけないところもあります。

 

なので、細かい数字は銀行の窓口で決めればいいですが、ここではざっくりと5,000円単位くらいで、いくら積み立てるか決めておきましょう。

 

「1万円くらいなら貯金できるな」

「固定費を削減すれば15,000円は貯金に回せる!」

「いきなりは厳しいから、とりあえず5,000円ずつで」

 

というふうに、自分の収入と生活費を照らし合わせて、考えてみてください。

 

積立金額については、後でもう一度詳しく説明します。

 

 

「積立年数」は、「目標金額÷積立金額」で決めます。

 

たとえば、毎月1万円ずつ積立てて60万円貯金したい場合、

60万円(目標金額) ÷ 1万円/月(積立金額) = 60カ月 = 5年(積立年数) 

となります。

 

ただし、こちらも銀行によって、5年までしか設定できなかったり、そもそも年数を設定できなかったり(解約しない限り永久に積み立てることができる)と様々なので、詳しくは窓口で相談してみてください。

 

 

「振替日」(普通預金から引き落とされる日)については、「給料日 or 給料日の翌日」に設定しましょう。

 

給料日と振替日が離れていると、積立預金への引き落しがあることを忘れて使ってしまい、貯金ができなかった、なんてことになりかねません。

 

反対に、給料が入ってからすぐに引き落とされれば、強制的に残ったお金でやりくりするしかなくなるので、確実に貯金ができます。

 

銀行の営業日の関係で給料日が前後することがある人は、「給料日の翌日」に設定すれば間違いありません。

 

とにかく、給料が入ったらすぐに引き落とせる日にちで設定しておきましょう。

 

積立預金口座を作るときの注意点

実は私、元銀行員でありながら、積立預金を始めても上手く貯金ができませんでした。

 

なぜ私は上手く貯金ができなかったのか、その理由をもとに、積立預金口座を作るときの注意点をご紹介します。

 

積立金額は無理のない金額で!

私を含め、多くの人がやってしまいがちなのが、「毎月の積立金額を多めに設定してしまう」ということです。

 

理想が先立ってしまい、目標金額までとにかく早く貯めたいがために、無理に生活費を削って貯金しようとしてしまいます。

 

ですが、実際にはそんな無理は続きません。

 

実際、私はすぐにお金が足りなくなってしまい、積立預金を始めては解約して…ということを繰り返して、一向にお金が貯まりませんでした。

 

さらに、私の場合は手元にお金があると安心して使ってしまいがちなので、積立預金を解約して今まで貯めていたお金が戻ってくると、あっという間に無くなってしまうんです…。

 

せっかく途中まで貯めていたお金が無くなってしまうのは悲しいですよね。

 

なので、積立預金は一度始めたら、目標金額が貯まるまで、絶対に解約しないようにする必要があります。

 

そのためには、たとえ時間がかかっても、無理のない金額でコツコツ積み立てていくことが大事です。

 

たとえば、「月に15,000円の貯金ならなんとかできそう」という場合、無理に15,000円すべてを積立預金へ回してしまうと、急な出費の時に解約せざるをえません。

 

なので、

・10,000円 ⇒ 積立預金へ毎月積み立て

・5,000円 ⇒ 急な出費に備えて自分で貯金

 

という感じで、「積立預金のお金」と「困ったときのお金」を分けておくことで、積立預金を途中で解約する機会を減らすことができます。

 

このように、ある程度の余裕をもって積立金額を設定するほうが、結果的には早く目標金額を達成することにつながります。

 

決して焦らず、無理のない積立金額を設定するよう、気をつけましょう。

 

「総合口座通帳」には作らないこと!

総合口座通帳とは、普通預金、積立預金、定期預金がまとめて一つの通帳で管理できるものです。

 

そしてこれは、預けている積立預金や定期預金を担保にして、普通預金の貸し越しができるしくみになっています。

 

どういうことかというと、たとえば普通預金の残高が10,000円しかない時に、キャッシュカードで20,000円引き出そうとすると、積立預金や定期預金に一定額預けていれば、不足分の10,000円を自動で借入れできる、ということです。

 

基本的には、積立預金や定期預金に預けている金額の90%までなら借入れができるので、それらを解約すれば返済できることになります。

 

ですが、これは借金ですので、当然利息がかかります。

 

なにより、せっかく積立預金で貯金していても、結局はそれを崩して(なおかつ利息を払って)お金を使っていることになるので、まずお金は貯まりません。

 

私も総合口座で積立預金をしている時は、普通預金の口座が常にマイナスの状態(貸し越しの状態)になってしまい、まったくお金が貯まりませんでした…。

 

「積立預金を始めても今まで通りお金が使える」と思うと、節約を忘れて、使えるだけ使ってしまうんです。

 

「私は絶対借金なんかしない!」と思っている人でも、家賃や光熱費を口座引き落としにしている場合、残高がなくても貸し越しで引き落とせてしまうので、「気づかないうちに借金をしてしまっている」という状態になりかねません。

 

なので、積立預金口座を作るときは、総合口座通帳ではなく、積立預金単体の通帳で作ってもらうようにしましょう。

 

そうすれば、借金をする心配もなく、今あるお金だけでやりくりしなきゃという意識も保てるので、ちゃんとお金を貯めることができます。

 

※すでに総合口座通帳をもっている場合、銀行によってはその通帳でないと積立預金口座を作れないことがあります。その場合はさすがに仕方ないので、積立預金口座を作る銀行を変えるか、借金することにならないよう普通預金の残高に気を付けるようにしてください。

 

【開設後】積立預金のことは一旦忘れましょう!

実は、積立預金口座の開設後にもやるべきことがあります。

 

それは、「積立預金のことを一旦忘れる」ということです!

 

貯金を始めると、「今いくら貯まったかな」「早く貯まらないかな」などと、つい気になってしまいますが、そんなにすぐには貯まりません。

 

それでも気にし続けてしまうと、「まだこれだけしか貯まってない…」と感じてモチベーションが下がり、途中で解約してしまうかもしれません。

 

積立預金を始めたことを忘れて、気にしないようにいつもどおりの日常を過ごしていれば、あとは自動的に貯金してくれているので、ふと気づいたときに「もうこんなに貯まってる!」と感じることができます。

 

目標金額に達成するまで気長に待つことが、積立預金での貯金を成功させる秘訣です。

 

まとめ:積立預金を利用して、生活費の6カ月分を貯めよう!

なかなか貯金ができなかった人でも、積立預金を上手に利用すれば、きっと貯金ができるようになります!

 

あまり大きな目標は立てず、できる金額から少しずつ貯金してみましょう。

 

貯金の目的や、明確な目標金額がない場合は、生活費の6カ月分を貯めることを目標にしてみてください。

 

それだけあれば、とりあえずは生活に困ることはありません。

 

見事、生活費の6ヶ月分のお金が貯まったら、今度は積み立てNISAなどを活用して投資にチャレンジしてみるといいですよ。

 

ぜひ、参考にしてみて下さい!

 

注意

ここで紹介した積立預金等の商品情報は、あくまで一般的な内容です。

細かい情報は各金融機関によって違いますので、口座を開設する際は窓口でしっかり確認するようにしてください。

 

 

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