こんな疑問にお答えします。
世界累計で500万部を超える大ベストセラーである「嫌われる勇気」。
この本の内容を要約してまとめてみました。
・人間関係で困っている人
・自分に自信が無くて悩んでいる人
・人生がつらい人
そんな人には特におすすめしたい本です。
「人気の本だけど、買おうか迷ってる」
という人にも参考になればと思います。
ネットの口コミを見ても、同じような気持ちになった人がたくさんいます。
「読めばわかるから!」と言いたいところですが、まずは本記事をお読みいただき、気になった方は本で詳しい内容をしっかり読んでみてください。
それでは、さっそくご紹介します!
注意
あくまで、本の内容を参考に私なりの解釈で説明しています。
もくじ
「嫌われる勇気」の基本情報
まずは、「嫌われる勇気」の基本情報から見ていきます。
書名:嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え
著者:岸見一郎、古賀史健
出版社:ダイヤモンド社
出版日:2013年12月12日
定価:1,500円+税
日本におけるアドラー心理学の第一人者である岸見一郎さんと、「20歳の自分に受けさせたい文章講義」なども出版しているライターの古賀史健さんの著作。
「嫌われる勇気」あらすじ
「嫌われる勇気」は、青年と哲人の会話という物語形式ですすんでいきます。
多くの人が持っているものと同じような悩みを抱えた青年が、哲人に疑問をぶつけるのに対し、哲人が「アドラー心理学」を用いて青年を導いていきます。
アドラー心理学とは、正式には「個人心理学」といい、オーストラリア出身の精神科医、「アルフレッド・アドラー」が創始した新しい心理学で、科学的というよりも、哲学的な要素がつよいです。
日本では、心理学といえばフロイトやユングの名前が挙がることが一般的ですが、世界的にはアドラーはフロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称される、有名な人物です。
人は誰しも幸せに生きることを望んでいます。
作中の「青年」もまた、幸せになりたいと望んでいる一人です。
「哲人(アドラー心理学)」は、「どうすれば人は幸せになれるのか」という青年の問いに、明確な「答え」を教えてくれます。
あらすじ①:すべての悩みは人間関係の悩み
アドラー心理学の根底には、「人間が持つすべての悩みは人間関係である」という概念があります。
人間関係というと、職場や学校、恋人、家族との関係などを思い浮かべるかもしれませんが、それだけではありません。
・自分に自信が無い
・コンプレックスだらけで自分が嫌い
・自分には生きる価値がない
・お金がない
こんなふうに、自分に対して向けられた悩みでも、「人間関係の悩み」とされています。
なぜなら、上記の悩みはすべて、「他者が存在していないと成り立たない悩み」だからです。
まわりと比べて自分は劣っていると「自分が思う」ことで、自信をなくしたり、価値を見出せなくなったりするんです。
お金の悩みも同じで、そもそもお金に価値を置いているのは人間だけです。
この世に自分以外の誰も存在しなくなれば、お金はただの紙切れです。
- お金持ちの人がいるから、自分は貧乏だと思う。
- 豊かな暮らしをしている人がいるから、自分の生活は苦しいと思う。
全員が同じ水準の暮らしをして、お金に価値を置いていなければ、お金について悩むことはありません。
つまり、「すべての悩みは人間関係の悩み」という言葉を言いかえるならば、
「すべての悩みは、自分をまわりの人と比べているから起こる悩み」
だということになります。
あらすじ②:まわりの期待に応える必要などない
自分がまわりと比べようとしていなくても、親や友達や上司など、まわりが自分と他の人を比べてくることがあると思います。
「あなたはお姉ちゃんと比べて頭も悪いし性格も暗い」
「お前より〇〇の方が面白いよ」
「お前と違って〇〇は人当たりも良くて優秀な社員だ」
そんなことを言われたことがある人は少なくないと思います。
でも、人にそう言われたからと言って、自分までまわりと比べる必要はないんです。
なぜなら、あなたの努力はあなたの人生のためであって、まわりの人の期待に応えるためではないからですね。
・勉強をしないと、将来こまるのは自分だから勉強する
・親が期待する1位を取らなくてはいけないから勉強する
どちらの方が、自分の人生のために努力していると言えるでしょうか?
それに、まわりの期待に応えようと頑張って、その結果失敗したとしても、誰も自分の人生に責任をとってはくれません。
自分の人生を、誰かに代わりに送ってもらうことなんてできないからです。
つまり、自分の人生の責任は、自分がとるしかありません。
だからこそ、責任もとってくれない人の期待に応えるための努力ではなく、自分が理想とする人生のために努力するべきなのです。
あらすじ③:自分がどう生きるのか選ぶのは自分
先ほど、自分に自信がないのは、まわりの人とくらべて自分が劣っていると「自分が思う」から、というお話をしました。
この本の中では、「私達を苦しめるのは、客観的な事実ではなく、主観的な解釈である」と言っています。
容姿(客観的な事実)に自信がない人が、「自分はこんな見た目だから誰にも相手にされない」と考えるのか、「顔が整ってないぶん、親近感を持たれやすい」と考えるのか。(主観的な解釈)
ネガティブ(客観的な事実)な人が、「自分は傷つきやすくて辛い。ポジティブでチャレンジャーな人がうらやましい」と考えるのか、「ネガティブだからこそ、不安なことを先読みして対策を打つことで、リスクコントロールができるから大きな失敗が少ない」と考えるのか。(主観的な解釈)
顔や身長、家庭環境や生まれた土地など、変えられないものを嘆いていても何も変わりません。
ですが、自分の主観的な解釈は、自分で変えることができます。
大事なのは何を持っているかではなく、持っているものをどう使うか。
そして、それを決めるのは自分です。
どんな解釈をして、その上でどんな行動をして、どんな人生にするのか。
人生とは与えられるものではなく、自分で選ぶものなのです。
あらすじ④:「いま、ここ」にスポットライトを
フロイトやユングの心理学が「原因」を考えるのに対し、アドラー心理学は「目的」を考えます。
「過去に〇〇があったから、いまこうなっている」という原因論だと、過去を変えることは不可能なので、今を変えることもできません。
そこをアドラー心理学では、「過去も未来も、いまのあなたには何の関係もない」と考えます。
もちろん、過去の出来事がいまの自分の価値観や性格に少なからず影響はしているでしょう。
ですが、過去によってこれからの人生が決定されているわけではありません。
そして、未来がどうなっているかなど、誰にもわからないのです。
人生とは、「いま、ここ」で決まります。
「いま、ここ」を真剣に、一生懸命生きて、その「いま、ここ」が連続することで人生になります。
そんな大事な今この瞬間を、まわりの視線を気にしたり、まわりの期待に応えようとしたりしていては、もったいないと思いませんか?
スポットライトを浴びると、光がまぶしくて自分以外のまわりは見えなくなりますよね。
過去や未来をぼんやりと眺めて、自分の人生を決めつけることもできないくらい、前も後ろも過去も未来も見えないくらいの、強烈なスポットライトを「いま、ここ」に当てましょう。
そして、自分の人生のために、自分がやりたいことや自分が選んだ道を、「いま、ここ」に集中してがむしゃらに生きればいいのです。
「嫌われる勇気」レビュー
ここからは、「嫌われる勇気」を読んだ私の、個人的なレビュー(感想)をご紹介します。
レビュー①:物語形式でかなり読みやすい
レビュー②:圧倒的な説得力
それぞれ、説明します。
レビュー①:物語形式でかなり読みやすい
「嫌われる勇気」は、青年と哲人の会話という物語形式で進んでいくので、とてもスラスラ読めます。
ストーリーがあると、内容も頭に残りやすいからですね。
なによりこの「青年」が、私たち読者が抱く疑問を、見事にすべて代弁してくれます!
私たちの代わりに、青年が哲人に質問してくれる感じなので、「そうだそうだ!もっと言え!」と言いたくなるくらい引き込まれました!
レビュー②:圧倒的な説得力
アドラー心理学は哲学的な要素がつよいです。
なので「嫌われる勇気」は、たくさんの科学的なデータを根拠とする内容ではありません。
なぜなら、まったく論理が破綻していないからですね。
青年が哲人を論破しようと、何度も反論するのですが、哲人はまったくぶれません。
論理的にしっかりと筋が通っているので、説得力があるうえに、話がとてもわかりやすいんです。
人は変わることができる。
そして、人生を変えることもできる。
そのための具体的な方法まで、論理的にわかりやすく説明してくれています。
まとめ:「嫌われる勇気」は、一度は読むべき名作!
ここまでを読んでいただいた方の中には、
「なんかよく理解できない」
「言っていることは分かるけど、そんな簡単に切り替えられるなら苦労しない!」
と思う人も多いと思います。
ですが上記で説明した内容は、本の内容のほんの一部を抜粋しただけにすぎません。
本記事での説明だけでは不十分ですので、実際に本を読んでより詳しい説明を見てみていただきたいです。
本記事に納得できた人でも、本には他にもいろんな事例の解説があるので、実際に本を読めば新たな発見があるかもしれませんよ。
とってもオススメの本ですし、読んで損することはないと思いますので、気になった方は「嫌われる勇気」をぜひ読んでみてください!
合わせて読みたい